河岡 義裕教授!エボラウィルスのワクチン研究やリバース・ジェネティクス法で活躍!情熱大陸4/12出演

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どうも!

だんだん暖かくなってきましたが、

日本ではコロナウイルスは感染拡大を続けています。

今はただ感染しないように気をつけ、心身ともに健康を保ち

自体の収束を待つばかりです。

 

さて、4月12日夜11時放送のTBS系列 情熱大陸に出演される

河岡 義裕(かわおか よしひろ)教授

ウイルス学の世界的権威とされています。

現在、 新型コロナウイルス感染症対策専門会議のメンバーとして提言を行っているとのことで、

今までどのような経歴を歩んでこられたか、最近の研究テーマは何だったのか気になったので調べてみました。

最近ではエボラウィルスのワクチン開発をされており

独自に開発された「リバース・ジェネティクス法」が深く関わっていました。

河岡教授について

少しでも知りたいかたの参考になれば幸いです。

ではどうぞ!

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河岡義裕教授の基本プロフィール

名前 河岡 義裕(かわおか よしひろ)

生年月日 1955年11月14日(さそり座)  65歳

兵庫県神戸市出身

学位 獣医学博士(北海道大学)

専門分野 ウイルス学

現在 東京大学医科学研究所に勤務 感染・免疫部門 ウイルス感染分野

 

高校時代から生物が好きだったとのこと

1978年 北海道大学獣医学部卒業 獣医師免許取得

1980年 鳥取大学の教授の誘いで鳥取大学農学部 獣医微生物学講座助手を務める。

1983年 獣医学博士の学位を取得後、アメリカ テネシー州メンフィスにある

聖ジュード・チルドレンズ・リサーチ・ホスピタルへ

助教授「ポストドクター」として留学。

ポストドクターとは(博士号(ドクター)を取得しながら、大学などで正規のポストに就けず、非正規の立場で研究活動を続けざるを得ない任期付き研究者のことです。 博士研究員ともいいます。)

 留学中にアメリカ北東部のペンシルバニア州

高病原性鳥インフルエンザ(鶏に感染させた場合に、高率に死亡させてしまうようなもの)

の流行が起こったため、イルスが強毒に変わった原因について調べることになる。

1991年 日本獣医学会賞

「鳥類インフルエンザウイルスの病原性に関する分子生物学的研究」

1997年 – アメリカ ウィスコンシン大学獣医学部教授

1999年 東京大学医科学研究所 細菌感染研究部教授

1999年 インフルエンザウィルスを人工合成する

リバースジェネティクス遺伝子操作系を世界で初めて開発(後述)

2002年 野口英世記念医学賞

「エマージングウイルスの分子生物学的研究)」

2004年 北海道大学創成科学研究機構 客員教授

2005年 同感染症国際研究センター長

2006年 文部科学大臣表彰 科学技術賞(研究部門)

「インフルエンザウイルス人工合成の研究」

2006年 基礎医学分野で優れた研究業績を挙げた研究者に贈られる「ロベルト・コッホ賞」を受賞

2007年 神戸大学客員教授

    武田医学賞

「新型インフルエンザウイルスの制圧に関する研究」

2009年 京都大学客員教授 

2010年 高峰記念第一三共賞

「インフルエンザ制圧に関する研究」

2011年 内藤記念科学振興賞

「インフルエンザ制圧に関する研究」

    紫綬褒章を授与される

2013年 米国科学アカデミー外国人会員

2016年 日本学士院賞受賞(研究題目:インフルエンザウイルスの病原性の分子基盤解明とその制圧のための研究)

現在、新型コロナウイルス感染症対策専門会議のメンバーとして提言を行っています

番組HPで「危機的状況ではあるがちゃんとあれば乗り越えられる

それを分かっている我々研究者が一般の人たちに防ぎ方をわかってもらうようにするのが使命だ」

と述べられている通り、

やはり専門家の意見を確実に守ることが大切だと思いました。

ウィルスに対しての強い関りは40年近くあり、まさに専門家という感じです。

河岡義裕教授のエボラウィルスワクチン開発にいて

それでは河岡氏の最近の研究で記事がありましたのでわかりやすくまとめてました。

https://www.amed.go.jp/news/release_20191205.html

 

昨年12月5日に発表された記事で

「エボラウィルスワクチンの第Ⅰ相臨床試験を開始する」と言う内容です。

共同発表者は四柳 宏(よつやなぎ ひろし) 教授です。

(東京大学医科学研究所附属病院 感染免疫内科 教授・診療科長)

臨床試験の概要

エボラ出血熱は、エボラウイルスの感染によって引き起こされる急性熱性疾患で、致死率の高いウイルスであると知られています。

 

今まで作られたエボラウイルスワクチンはワクチンを作るために大量のエボラウイルスが必要のため製造に課題があったり、 副作用が見られたりしていたので、 

効率的に作ることができ安全性のあるワクチンが期待されていました。

 

今回の臨床試験は、河岡義裕教授らが作成した不活化(ウイルスの感染性を失わせること)ウイルス

を元に 、米国ウィスコンシン大学で製造した試験薬(iEvac-Z)が使われます。

このワクチンのヒトでの投与例は世界初となります。 

成人男性のボランティアの協力で、iEvac-Zを4週間の間隔にて2回投与した際の安全性を評価するというものです。

 

これまで、河岡義裕教授らは

通常の動物の細胞ではそれ以上ウイルスが増殖することができないように

遺伝子を欠損させた(感染できないようにした)変異エボラウイルスで

猿を使った実験をしました。

結果、致死量の野生エボラウイルスに感染させてもこのワクチンを投与した猿は全て生き残ったとのことです。

この不活化変異ウィルスの作成に使われたのが、

河岡教授のグループが開発したリバースジェネティック法」と呼ばれる技術です。

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リバースジェネティック(逆遺伝学)法とは?

特定の遺伝子を選択的に欠失・破壊することによって、その遺伝子の機能を解析し、

ウィルスを人工的に合成する技術です。

この技術で毒性や感染力を無くしたウイルスを作ることができ

ワクチンを作ることができるとされています。

 

1999年に河岡義裕教授らの研究チームが開発・発表しました。

その時はインフルエンザウイルスの人工合成でした。

その功績から、2006年にはドイツで最も権威ある国際的医学賞として、医学の基礎研究に優れた業績のあった研究者に贈られるロベルト・コッホ賞を受賞されました。

ロベルト・コッホ賞はiPS 細胞研究で知られる山中 伸弥教授も受賞されています。

 

ウイルスの人工合成法「リバース・ジェネティクス法」が開発されたことにより

新型ワクチンの早急な開発や感染のメカニズムや、

ウィルスによる死に至る原因の研究が飛躍的に進むと言われています。

 

このように前人未到のインフルエンザ合成に、

史上初めて成功したことで

河岡義裕教授はウイルス研究の世界的キーマンと言われています。

このような方が今回の新型コロナウィルスの対策メンバーに協力しているとわかると心強くなりますね。

臨床試験と治験

因みに「臨床試験」とは人(患者や健康な人)を対象とした 治療を兼ねた試験のことです。新薬の開発の目的に限りません。

「治験」とは、新しい医薬品や医療用具の製造・販売の承認を規制当局(厚生労働省)から得るために実施する臨床試験を言います。

「臨床試験」のなかに「治験」が含まれます。

 

ワクチン開発(治験)には三つのステップ(相)があります。

長い時間をかけて薬が人体にどう影響するのか調べる調査をします。

ステップ終了後、厚生労働省に薬の認可を申請します。

厳正な審査を通過し承認されて初めて正式な薬となります。

 

薬の治験三つのステップ

『第Ⅰ相試験』(臨床薬理試験)

人数の健康な成人に対しごく少量から投与し 安全性・体内動態(投与されてから排泄されるまでの過程)などの調査をします。

『第Ⅱ相試験』(探索的試験)

その薬の適応となる少人数の患者さん に対し薬を投与し、有効性・安全性・効果的な用法・用量を 調べます 。

『第Ⅲ相試験』(検証的試験)

その薬の適応となる大人数の患者さん に対し第二層試験で得られた結果を元に投与し、効果を確認していきます。

また長期間使用した場合の安全性なども調べます 。

最後に

昨今言われている通りワクチンの開発は一朝一夕にはいかないでしょう。

実用的リチウム電池を開発しノーベル化学賞を受賞された

吉野彰氏も一番の感染対策は

「政府はワクチン研究資金をもっとつぎ込むべき」とテレビでもおっしゃっていました。

今回ご紹介した、河岡義裕教授を始め、各国の研究者がワクチン開発に日々挑まれています。

最終的に最も多くの命が救われることが何よりだと思います。 

今回の放送が多くの方の励みになると思います。

今回は以上です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

ではまた!

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