情熱大陸・福田由香里さん(海保ヘリパイロット)の操縦技術や救助活動について!(2019年12月29日放送後感想追記)

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どうもこんにちは!

12月も終わりが近づき帰省予定の方は、年末年始の天気や混雑状況が気になるところだと思いますが、

12月29日24時放送の情熱大陸は必見です!!

海上保安庁のヘリパイロット

福田由香里(ふくだ ゆかり)さんが

今回取り上げられます。

この記事では、福田さんの操縦する

ヘリパイロットの技術海上保安庁での救助活動

そしてドラマで有名になった海猿(潜水士)など

について述べその重大な任務の理解の一助となればと思います。

※放送後に内容を追記しました。

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福田由香里さんのプロフィール・パイロットに志願した理由

福田由香里(ふくだ ゆかり)さんは、

1982年9月17日生まれの現在 37歳です。

石川県金沢市出身で早稲田大学文学部卒

なんとなくグライダー部に入部

そこで初めて空を飛ぶ楽しさを知ったそうです。

大手企業の内定を辞退し

パイロットを目指し海上保安学校に入りなおしたそうです。

2005年、海上保安庁に入庁されました。

当時を振り返って

「会社勤めの楽しそうだったが空飛ぶっていうのも心惹かれてた」と。

海上保安庁での赴任地は鹿児島・仙台・愛知・新潟・羽田となっています。

2018年4月から第三管区保安部 羽田航空基地に勤務されています。

2018年12月にスーパーピューマの機長資格を修得し海上保安庁最大のヘリである

スーパーピューマの機長に就任されました。

同機体の初の女性機長でした。

因みに海上保安官は全国に約1万4千人おられ、

女性は7%ほどで、約1000人の女性海上保安官がいらっしゃいます。

福田さんのパイロット歴は12年です。

パイロットに挑戦した理由は

一度の人生の中で関心があったパイロットにチャレンジしようと思ったから。とのことです。

空を自由に飛んでみたいと思たことは誰にでもあると思いますが、夢を叶えた福田さんはまさに人生の勝ち組ですね!自信と意思の強さを感じます。

ものすごい苦労があって今の地位があると思うのですが、この言葉からはそんなに苦労したという感じは受けません。福田さんの気丈さが伺えます。

番組中で

「私たちが人の重い運命を左右しているなんておこがましいというか
自分たちが頑張ったから救助できたっていう考えもあると思うんですけど
「やりがいです」とかそこまで軽いことはあんまり言えないなっていう気がします。」と述べています。

やりがいが軽いというのはちょっと意外な言葉でしたが、

確かに少し自分本位な言葉でもあると感じますし、福田さんは全力はつくすけれど

決してそれは自分たちの手柄にしたくないというか

するべき仕事をするだけというクールな視点の持ち主だと思いました。

後輩クルーは「発言しやすい雰囲気をつくってくれるのですごく業務のやりやすい機長」だと発言しています。

ささいなことでも言える現場と本当に素晴らしいですね。

ちょっとした事でもを早く申告でき大きな事故を防ぐ点でも大事だと思います。

普段の関係性がためされます。

スーパーピューマや操縦技術について

スーパーピューマについて

海上保安庁の航空機の回転翼航空機(ヘリコプター)の中で
最大の大きさを誇るのが

MHスーパーピューマ225です
(MHとは「Medium Helicopter」中型回転翼航空機のこと)

全長 19.5メートル
全高 4.97メートル
自重 6,581kg

2名の乗務員と1名のキャビン・アテンダントの他に24名の乗客を乗せることができます。石油プラットフォームなどへの沖合輸送、VIP輸送、警察任務などに利用されている大型輸送ヘリコプターです。

最大速度280km近く

映画「シンゴジラ」で総理大臣たちが避難するときこれに乗り込みましたがゴジラの熱線が当たり撃ち落とされたことでも有名?です😢

 

因みに海上保安庁所属で一番小さいヘリコプターが

SHベル206

全長 11.82メートル
全高 3.87メートル
自重 911kg

(SHとは「Small Helicopter」小型回転翼航空機の略です)

また現在地上最大のヘリは、ロシアが開発した

Mi-26 ロシアンヘリコプターズ(旧ミル・モスクワ ヘリコプター工場)のヘリ

呼称「ヘイロー」

です。

乗員 5名
定員 80名(最大150名)
長さ 40.025m
高さ 8.145m
自重 28.2t

となっております。

ヘリコプターの利点は滑走路がなくても離発着ができるところですが、大きいエンジンを積めばそれだけ部品が増え運用・運航の費用が掛かります。

また大型化すると離発着のスペースや整備の時間がかかり飛行機の方が効率よく運用できるということになりこれ以上の大型化は実用的でないようです。

これでも40メートルですよ!これの横で40メートル走できるじゃないですか(笑)

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操縦技術について

小さいヘリより大きいヘリの方が慣性(物体がその運動の状態を続けようとする性質)が大きいため操縦が難しくなります。

福田さんは両手両足をミリ単位で調節し、自在に操るのだそうです。

番組中でも指や足先を細かく動かしている様子が見えました。

本人による解説によると

右手のレバーで前傾・後傾などとヘリが進行したい向きを変えられます。

左手のレバーで高度や速度の調節を行い

両足のペダルで向きを変えます。

毎瞬ちょとずつ機体の位置を調整しつづけている。

とのことでやっている最中はわからなくても着陸した後けっこう腕が痛くなるそうです。

同僚のかたも「日本人(女性)でこんなヘリ飛ばせる人はいないでしょう」

と語っていました。

 

救助にあたっているとき、一人では見えないところが多いため、ヘリの操縦には同乗しているクルーとの連携が不可欠です。

実際の救助の様子では

常にクルーからの報告がありあわただしい状況が伝わってきました。

5秒以上連絡がなければ異常発生とみなされるようです。

常に安全確保の視点で行われています。

海難救助の要請があれば潜水士、いわゆる「海猿」(特殊救難隊)を現場に運び、ともに救難活動を行います。

ヘリコプターの操縦で一番難しいのが「ホバリング」と言われています。

番組中では「ここでホールド」などと言っていましたが、

空中に止まっているため風の影響を非常に受けてしまいヘリが最も不安定になります。

地上に近ければ近いほど風の影響を受けます。

強風が吹けば、対抗する形で操縦をしないと上空で止まっていられません。

そうした微妙な操縦技術が非常に難しいそうです。

ちなみに上記の理由で飛行機とヘリコプターではヘリコプターのほうが難しいと言われています。

ホバリングできるハリアーなんかもありますが、、、

救助の訓練・実際

ヘリの真下にはヘリの主翼の回転で起きる下向きの風圧の気流「ダウンウォッシュ」が生まれています。

漂流者をダウンウォッシュに巻き込むと風と波に翻弄され溺れてしまう危険があります。

その直撃をさけなおかつ漂流者にできるだけ近づくこと「ダウンウォッシュ」はヘリが移動するとやや遅れてうしろに発生します。

期待の速度と海猿が確実に降下できるタイミングを計りながら漂流者に近づかなければいけません

ロープを投下し海猿が漂流者傍に降下し確保を確認した後すみやかに現場を離脱します。

鳥取県の美保基地でのヘリの救助訓練の様子を撮影したものがあります。

福田さんはこれまで多くの要救助者を助けてこられました。

ですが本人は満足していないようで「100点満点のフライトはない」と語っています。

広大な海で要救助者をいち早く見つけないと

低体温症で命の危険度が増します。

低体温症「寒すぎて正常な体温を維持できないことで生じる多臓器にわたる症状」で最悪死に至ります。

救助に向かっても「お亡くなりになられている場合もけっこうあるかも」とも話されていました。

ヘリの航続は離陸から3時間なので帰りの燃料も気にしながら救助者を探さなくてはいけません。

潮の流れや地形も頭に入ってないと見当違いの場所を探すことになります。

因みに

水温が0℃の場合、意識不明になるまで15分以内
暖かめの15~20℃でも意識不明になるまで2~7時間

20~25℃でも早くて意識不明になるまでに3時間と言われています。

出典
https://greatlakes.coastguard.dodlive.mil/2013/04/hypothermia-kills-these-tips-can-save-your-life/

そんな状況下でも冷静な操縦を続けれらるのが福田さんです。

機長としてクルー全員の安全も考えなければならない。

そんな福田さんの姿を追った情熱大陸は

状況を冷静に俯瞰するヒントになりそうです。

番組の一番グッとっきたところ

放送をみた感想として一番思いが感じられたのは

安全に対して徹底しているところでした

2010年8月 海上保安庁のヘリが香川県でパトロール中、送電線にひっかかり墜落し5人のクルーがp亡くなりになったことがあり、

福田さんはインタビューで「この事故を最後の事故にしてこれから事故がないようにしていくつもり」と話されていました。

事故の多くはヒューマンエラーが原因であるのでその危険を最小限にしたいと
ここは福田さんが一番熱く語っていたと思います。

夜勤の最後にもヘリの整備を行うなど安全に対し手間暇かけない姿勢が現れていました。

大学で学生に命の危険に関してどれくらいあるのか聞かれたとき
「トレーニングでその危険を許容範囲内になるようにしている」
と答えられ、常に命の危険を意識して訓練れされていることが伝わりました。

医療の世界でも同じですが、人間はミスをするものとしてじゃあどうするか?

という視点と常にアップデートしていく姿勢が大事だと思います。

福田さんの勤務する海上保安庁について

海上保安庁の役割を挙げますと

  • 海上における治安を守る(密輸・密航対策)
  • 海上交通の安全確保
  • 海難救助(命を救う)
  • 海上災害の防止
  • 海洋汚染の監視取締り
  • 海洋調査(火山監視や沿岸域の測量)、被災地への物資輸送

などがあります。

日本を11の区域にわけ管轄区を分担し日本の海を守っています。

因みに

海上自衛隊との違いですが、

海上保安庁は、国土交通省に属し、海の警察、消防など海に関するいろいろなことを行っています。

一方、海上自衛隊は、防衛省の実施部隊で、海上からの侵略に対し、防衛することを目的としています。

また、必要に応じて海上保安庁からの要請で、捜索、急患輸送や油流出事故の油の回収作業なども行っています。

 

主に救難活動で活躍する

巡視船は4-5日間の乗船勤務もあります。

パトロールをすることで違反などを起こさせない抑止力になっています。

福田さんが所属する第3管区海上保安本部羽田航空基地の

守備範囲は東は茨城 西は静岡 南は小笠原諸島までの海上です。

ヘリの使命は海難救助と海上警備ですが、

4年前の関東・東北豪雨では

鬼怒川の氾濫で孤立した117人を救っています。

機動力と収容力を武器に時にヘリは内陸でも活躍しています。

福田さんの管轄外ですが、

今月に入ってから15日連続で中国の船が、尖閣諸島周辺で航行しているのが海上保安庁の巡視船に発見されています。

船には機関砲のようなものが確認されています。

警告だけで事なきをえているようですが、もっとこうした海上保安庁の活動をニュースは伝えてほしいですね。

海上保安庁HP

海上保安庁
海上保安庁のウェブサイトです。海の安全について、広報・イベント、採用、各種手続などの情報を発信しています。

海猿について

福田さんの仕事には海上保安庁特殊救難隊いわゆる海猿の新人訓練もあります。

訓練前に新人への声掛けが
「訓練なんで失敗してもまったく問題ないです、イメージしたことを試してみてください。あと緊張しないで」
ととても柔らかく言われていたのが印象的でした。

いわゆる海猿(作品の中での造語でしたが、公の場でも使われるようになったようです)の潜水士の方とも連携を十分に図っていないと救助が迅速に行えません。

潜水士について少し触れます。

潜水班の訓練として「海に飛び込んで船から垂らしたロープ一本を自力で昇る」というのがありました。

足は足ひれがついているため、4mほどの高さを腕の力だけで昇ります。

また「足だけで泳ぐ訓練」もあり

これは救助のための物品を持って現場に行くことが多いため腕を使わないのだそうです。

想像しただけでめまいがしそうです。安全を守るというのは本当に命懸けなんだということが分かります。

潜水士は出動要請がないときは乗務員の一員として取り締まり業務や

交通業務などの通常業務も行っているそうです。

最後に

いかがでしたでしょうか?

情熱大陸HPでは

「日本の海は私たちが守る!」と今回のキャッチフレーズを紹介しています。

福田さんがどんな活躍をして日本の海の安全を守っているか、

非常に放送が楽しみですね。

また海上保安庁が取り上げられたドラマを探してみましたが

やはり海猿のみのようですね。

放送を見れば、日本を守ってくれている人々に思いを馳せざるをえないでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

ではまた!!

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